終盤に逆転、法大8度目の日本一
09年の全日本大学野球選手権決勝・法大-富士大は、5-1で法大の勝ち。14年ぶり、8度目の日本一の座を勝ち取った。
この選手権、昨日まで3試合を戦った法大は、3-0、4-3、5-2。今日の決勝戦は最大の4点差勝利となったが、この4試合の中で敗色は一番濃かったといえる。
7回を終わって、0-1。法大が出した走者は、1回二死からの多木のヒット、3回の石川の死球の2人のみ。芯でとらえた打球が野手の正面をつくなどの不運もいくつかあったものの、90キロ台~140キロを使い分ける富士大のエース・守安の投球に、幻惑されていたといってもいいだろう。
しかし、野球は何をきっかけに流れが変わるかわからない。富士大にあった流れを変えたプレーは、法大が同点に追いついた8回表にあった。
一死1、2塁で代打・土井(一年)が三塁手の頭上、グラブをかすめて超える内野安打。二塁走者の代走・中尾が三塁をオーバーラン。あわてて戻る中尾、そこへ三塁手のタッチプレー。
判定は「セーフ」。タイミングはアウトだと思ったが、中尾の指先がタッチをかいくぐったのか?
これで一死満塁となり、続く亀谷は浅いレフトフライ。普通のランナーであれば本塁突入は自重したかもしれないが、俊足の中尾はタッチアップ。送球も逸れ、待望の同点のホームを踏んだ。
この回は同点止まりだったものの、9回は法政に傾いた流れを確認するばかりの場面が続いた。
先頭の多木が、この日自身2本目のヒットで出塁すると、4番松本雅の送りバントは一塁手前への小飛球。猛ダッシュしてダイビングキャッチを試みるものの、グラブ先端に当たって、ボールは捕手の後方まで転がり(内野安打)、無死1、2塁となった。
続く5番佐々木の送りバントが捕手後方への小飛球(捕球はできず)となったところで、代打に大八木。送りバントをしに出てきたのだろうと誰もが思うところだが、バントの構えから一転ヒッティング。右中間への二塁打となって、ついに勝ち越し点が入った。
この後も、内野安打、内野ゴロなどで3点を追加して5-1。本塁へ投げても間に合わない当たりが続いて、法大に面白いように点が入った。
富士大エース・守安の疲れもあったとは思うが、いったん流れが変わるとそう簡単に流れは元に戻らないんだなあと思ってしまう。
法大だって、三塁オーバーラン(8回)、送りバントが2度小飛球になる(9回)など、細かなミスがあったのにもかかわらず、すべてが法大側の“好結果”になったのであるから……。
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それにしても、今季の法大はしぶとさが目立った。今日の決勝戦も、リーグ戦の優勝決定試合も、8回に同点に追いつき、9回に決勝点。(リーグ戦はサヨナラ本塁打)
それ以外の試合でも、終盤に貴重な得点を挙げるケースが多かったように思う。
最高殊勲選手と最優秀投手は、二神。首位打者は、15打数10安打の多木。リーグ戦で存分に働いた二人は、この選手権でも実力をいかんなく発揮した。
惜しくも準優勝となったが、富士大のエース守安を中心とした守りの野球も立派だった。7回を終わった時には、「このまま1-0で終わるのでは」と思ったくらいである。拍手を送りたい。
リーグ戦、新人戦、全日本選手権と、10週続いた大学野球の春はこれにて終了。シーズンを締めくくる試合とあって、早大の試合でしかお見かけしないお顔も、ちらほらいらっしゃった。
ぼくの次なる観戦予定は、日米大学野球(7月13日東京ドーム、16日神宮球場)。7月11日から始まる高校野球の西東京大会は、早実の応援に行くつもりである。
皆様もしばらく小休止でしょうか。春のシーズン、お疲れさまでした。
(谷川彬良)


谷川さま
いい試合でしたね
テレビにかじりついて見ていました(笑)
私が一番テンションが上がったのが、8回代打で出てきた1年生の土井翔平君です。
この土井君は、智辯学園(奈良)出身なんです。
去年の甲子園への予選会から、甲子園でも3番打者で、いいバッティングしていたんで、よく覚えていたんです。
ポジッションは、キャッチャーでした。
大学進学すると聞いていたんですが、法政に行ったんですね~
決勝戦のあの場面で使ってもらえるなんて、嬉しかったです。
これからも応援していきますが、早稲田以外で打って下さいね(笑)
日米野球、高校野球、これからも楽しみです
投稿: まめごま | 2009年6月15日 (月) 16時59分
まめごま様
こんにちは。いつもありがとうございます。
決勝戦、良い試合でしたね。法大の土井君はリーグ戦の出場こそありませんでしたが、新人戦ではクリーンナップを打ち、勝負強いところを見せました。それに、この選手権ではDHと代打で出場し、4打数3安打1打点なんですね。
新人戦は左翼手としての出場でしたから、捕手からのコンバート構想もあるのかな? 早大・地引君も外野手で出場していましたね。
法大ファンの話が聞こえてきて、土井君と杉山君(常葉橘)が近い将来、打線の軸になりそうだ、とのことでした。力のある選手がたくさんいるようですね、法大は。
投稿: 谷川 | 2009年6月15日 (月) 21時26分
たびたびお邪魔いたします。
大学選手権での法政大の皆さんの戦いぶりは見事でしたね。気づいたら明治戦からよく観戦しているのですが、(早稲田ファンとしては悔しいですが)今季は人を惹き付ける程の強さがあると思いました。
9回無死12塁の攻撃で、送りバント1球ファールで代打がでて、意表をついたバスターが勝ち越しタイムリーとなった時は興奮しました。
監督の采配が戦力と噛み合う様になったのか今季は悉く勝負所で当たる様になりましたね。私は、優勝インタビューでの監督の涙にグっときました・・・・。
二神君もパワーとコントロールと冷静さが備わった、素晴らしいエースに成長したと思いました。
(準決勝でやっと生観戦で快投を観る機会ができました!)
多木君や土井君、三上君、三嶋君といった下級生も活躍し今後も早稲田にとって手強い相手になりそうですね・・・。
投稿: s-hibiki | 2009年6月15日 (月) 22時47分
s-hibiki 様
こんにちは。こちらにもありがとうございます。
今季の法政の戦いぶりは、たしかに「面白さ」を感じました。昨年とは、まったく違うチームでしたね。ぼくもずいぶん法大の試合を観ました。
昨年まで、金光監督はあまり動くタイプではなかったと思うのですが、今季は選手を次々使うし、マウンドへもよく足を運んで投手と話をする。決勝戦であったように、打席の途中で代打を送る。何かが吹っ切れたんじゃないでしょうか。
おっしゃるように、送りバントの構えからの決勝打、鳥肌が立ちました。爽快でしたね。
二神君の投球、明治戦とは違ったでしょう?(笑) 法大の中心選手は四年生が多いですけど、下級生にも力の選手がたくさんいるようです。来年も、それほどの戦力ダウンはないかもしれません。
金光さん、リーグ戦優勝時と同じように、また泣いていました。歳をとってくると、本当に涙もろくなりますよね。悲しいことよりも、感激して泣ける。ぼくも年々、実感しております。(笑)
投稿: 谷川 | 2009年6月16日 (火) 00時12分
谷川さま、こんにちは
大学選手権の決勝はリアルタイムでは見られず、後で録画したものを見ました。試合中は携帯チェックでしたが、法政がリードされている展開でも、逆転を信じて疑いませんでした。それほどに今季の法政は強かったですね。これで加賀美君や武内君が戻ってきたら秋は…想像するだに恐ろしい感じもしますが、その強い法政を早稲田はきっと粉砕してくれるはずです。
金光監督、石川主将、二神投手の勝利インタビューを見ましたが、3人ともとてもよい顔をしていました。特に二神投手は落ち着いた受け答えで、これぞエースという風格が感じられました(去年と同じ人とはやはり信じられません)。日米大学野球の代表候補に追加招集されましたが、きっと日本チームのエースとしても力を発揮してくれると思います(もちろん、まだ代表確定ではありませんが)。
7月にはその日米大学野球、そして夏の甲子園に向けて各地の予選も始まります。昨年、西東京大会の準決勝を観戦しましたが、今年はまったく観戦できそうにありません。どちらもTVで楽しみたいと思っています。
先日の記事にあったピアニストの辻井さんのことについても感じたことがあるのですが、長くなるのでいつかコメントさせて頂きたいと思っています。
投稿: かみかみ | 2009年6月16日 (火) 11時16分
かみかみ様
こんにちは。いつもありがとうございます。
選手権の決勝戦、法大が1点で負けることはないとは思ってはいたものの、さすがに7回までゼロ行進でしたから、このままやられるのではないかと冷や冷やでした。それにしても、チャンスってどこからともなく、突然やってくるものですね。
金光監督、石川主将、二神投手。インタビューで一番落ち着いていたのは、二神君でしたね。金光さんは感激で唇が震えていましたし(そこがまた良いのでしょうけど。 笑)。
二神君は下半身が安定して、力まないゆったりしたフォームになりました。加賀美君や武内君がいても、法大No.1かもしれません。
7月、かみかみさんはお忙しいのですね。ぼくは日米大学野球、高校野球を、仕事の合間をぬい、悪だくみしつつ(笑)できるだけ観戦しようと思っています。
斎藤君が米国打線相手にどんな投球をするのかも楽しみですし、早実も有望なルーキーがたくさん入ったらしく、選抜大会のレギュラーでさえポジションを失いかねないとか。
辻井さんについては、また話題が出た時にでも、コメントお待ちしております。
投稿: 谷川 | 2009年6月16日 (火) 15時18分
谷川様こんにちは!
初めて次男に頼んで、法政大学と富士大学の試合をSDに入れて貰いました。
まだ見れてませんが、本当に今季の法政強いですね。
秋が怖いですね~。二神君、多木君、敵ながらあっぱれです。でも秋には、早稲田大学が必ず優勝してくれると確信して居ます。
また今朝は偶然にも、ピアニスト辻井さんのインタを見ました。
本当に二十歳とは思えないですね!?
沢山の勇気を貰いました!
あっ谷川様!一部の選手ですが、20日からの平塚合宿もありますよ。
投稿: 佑 | 2009年6月16日 (火) 16時24分
佑さま
こんにちは。いつもありがとうございます。
法政は、本当に強かったと思います。かみかみさんもおっしゃっているように、投手3本柱のうち2本(武内君、加賀美君)をほぼ欠いていたのに、リーグ戦から14連勝ですからね。
でも、秋、この法大に早大が勝って、ぜひ力を証明してもらいたいものです。
辻井さんは、あちらこちら引っ張りだこですね。彼や彼の家族から、勇気や家族愛の大切さを知った人も多いのではないでしょうか。
そうですね、平塚合宿がありますね。今のところ、訪問予定はないのですが、どうしようかなあ……。(笑)
投稿: 谷川 | 2009年6月16日 (火) 20時26分